ABOUT

見やすく、美しく、使いやすい。
シンプルでありながら、
機能美をあらゆる面から追求した
フォントやダイヤルデザイン。
ジャパニーズモダンデザインの
パイオニアである渡辺力氏のスピリットを
受け継いだウオッチシリーズ。

PROFILE

渡辺 力 Riki Watanabe
© KOJI MURAKOSHI
渡辺 力Riki Watanabe
(1911年~2013年)

日本のデザイン黎明期における先駆者として、日本インダストリアルデザイナー協会の創設等、社会・教育分野でのデザイン認知に多大な貢献。ミラノトリエンナーレ展金賞、毎日デザイン賞、紫綬褒章など受賞多数。「トリイスツール」また京王プラザホテル メインバー ブリアン他、各地のプリンスホテルインテリア等を代表作に持つ、日本デザイン界を代表する存在。時計に関しても深い造詣を持ち、セイコークロック、世界時計、日比谷第一生命ビル・ポール時計などを手がけ、細部にまでわたる配慮と信念を持った作り込み、見やすさ、美しさのバランスに定評がある。

WORKS

  • ソリッドスツール

    1953年、建築家・清家清が設計した個人住宅のためにデザインしたスツール。建築家がデザイナーを指名して家具やインテリアを任せた、当時は画期的な出来事で両者の分業の先駆けとなった。無垢の木材とスチールの異素材を組み合わせた端正なフォルムが特徴。

  • ダンボールのスツール

    1966年にデザインされた、ダンボールのパーツを組み立てるだけで完成する六角柱型のスツール。ハサミやのりを使用していないのに、1tを超える重量にも耐えられるという驚きの強さ。省資源・軽量・ローコストという点が、現代のサステナブルの考えに通ずる作品。

  • 東京・日比谷第一生命ビル
    ポール時計

    1972年に完成した日比谷第一生命ビル前に建つポール時計。重厚な建築物に対しシンプルかつモダンなデザインで対峙し、渡辺力氏みずからも会心の作と認める。街の顔となった、あまりにも有名な作品。

  • 京王プラザホテル
    メインバー ブリアン

    1971年に設計された、京王プラザホテルのメインバー ブリアン。壁一面に積まれたレンガやランダムに配された天井のライト、朱色のソファなど、昭和モダンを感じる内装。渡辺力氏はこうしたインテリアのデザインも数多く手がけた。

STORY

  • 「時を知るという機能」を
    最も大切に。
    0.01mm単位での修正を
    何度も繰り返す

    Rikiは、渡辺力氏が手がけた数多くの掛時計や公共時計のデザインを、腕時計に展開したブランド。同氏のアーカイブを現代に活かしながら、彼の意思を引き継いだ愛弟子のプロダクトデザイナー山本章氏が監修をしている。渡辺力氏は、時計を作るにあたって、文字の種類や大きさ、バランスに強い思い入れを持っていたため、0.01mm単位のレベルでの試作と修正を何度も何度も繰り返し行った。針も含め、文字板のデザインに対する熱意はただならぬもので、その意思はしっかりと今のRikiにも受け継がれている。

  • 見やすさ、美しさの
    バランスが大事

    時計の数字は、通常グリッド状に並んでいる。しかし、渡辺力氏がデザインした時計は、数字の形に合わせて微妙に位置を変えているのだ。円形に並べたときにどう見えるか、余白のバランスはどうか。全体を見た時にスムーズに流れて、見ていて気持ちが良いかどうかを重要視。遠目に見ても視認性が高く、全ての文字が整っているフォントを選び、デザインしている。

PHILOSOPHY